月刊スポーツメディスンに新しい記事(インタビュー)が掲載されました。
細川由梨. 特集 スポーツ外傷・障害および疾病調査1. データを集めて防げる事故を防ぐ. 月刊スポーツメディスン. 2022. 34 (6): 2-6.
この記事では、先日日本臨床スポーツ医学会と日本アスレティックトレーニング学会から発表された共同声明の内容を踏まえ、現場でなぜ今一度外傷・障害データを集める意義があるのかについて述べています。

Safety and Performance Optimization Laboratory
Faculty of Sport Sciences, Waseda University
月刊スポーツメディスンに新しい記事(インタビュー)が掲載されました。
細川由梨. 特集 スポーツ外傷・障害および疾病調査1. データを集めて防げる事故を防ぐ. 月刊スポーツメディスン. 2022. 34 (6): 2-6.
この記事では、先日日本臨床スポーツ医学会と日本アスレティックトレーニング学会から発表された共同声明の内容を踏まえ、現場でなぜ今一度外傷・障害データを集める意義があるのかについて述べています。
月刊誌 臨床スポーツ医学に新しい論文が掲載されました。
細川由梨. アンケート調査実施時の留意点と評価方法.臨床スポーツ医学. 文光堂. 2022.
本記事ではアンケート調査を実施する上での留意点について、混合研究の視点についても触れながらまとめました。この記事が掲載されている特集では、その他のスポーツ医科学に関連する基本的な研究方法についても言及されているため、学部生の卒業論文指導などにお薦めです。
日本アスレティックトレーニング学会誌に新しい論文が掲載されました。
細川由梨, 大伴茉奈, 熊崎昌, 田島千紘, 猪俣巴, 勝俣凜香, 東海林理紗, 巻渕泰輝, 中山晴雄.日本の大学スポーツ競技団体が一般公開しているスポーツ関連脳振盪に関する情報発信の内容.日本アスレティックトレーニング学会誌. 2022;7(2):257-265.
本論文では国内におけるスポーツ関連脳振盪に関する情報発信内容について競技団体別に検討することで、スポーツ関連脳振盪にまつわるガイドラインや教育がどの程度普及・浸透しているのかを調べました。日本は欧米と比べるとまだまだスポーツ関連脳振盪に関する情報発信が少ない現状にありますが、同様の調査を今後も定期的に実施することで、日本のスポーツ界がスポーツ関連脳振盪にどのように向き合っていくのかを定量化することができると考えます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/7/2/7_257/_article/-char/ja/
日本アスレティックトレーニング学会誌に新しい論文が掲載されました。
Hosokawa Y. 選手用会場医療における労作性熱射病のプレホスピタル対応:オリンピック・パラリンピックレガシーとして残すために. 日本アスレティックトレーニング学会誌. 日本アスレティックトレーニング学会誌. 2022;7(2):201-207.
本論文では東京オリンピック・パラリンピックで実装した労作性熱射病のプレホスピタル対応の振り返りと今後日本で労作性熱射病のプレホスピタルケアをさらに前進させるために必要だと考える内容をまとめました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/7/2/7_201/_article/-char/ja/
Frontiers in Sports and Active Livingに新しい論文が掲載されました。
Sugawara M, Manabe Y, Yamasawa F, Hosokawa Y. Athlete Medical Services at the Marathon and Race Walking Events during Tokyo 2020 Olympics. Frontiers in Sports and Active Living. 2022;4:https://doi.org/10.3389/fspor.2022.872475
本論文では昨年度開催された東京五輪のマラソンおよび競歩種目における労作性熱中症の発生データをまとめています。さらに、労作性熱射病や重度の熱疲労患者が受けた全身浸漬冷却の効果についてもまとめられており、夏季のスポーツ大会における労作性熱射病のプレホスピタルケアの重要性が示されています。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fspor.2022.872475/full
2020年12月に発足したスポーツ現場における外傷・障害調査の標準化に向けた有識者によるワーキンググループが執筆した「スポーツ外傷・障害および疾病調査に関する提言書:日本臨床スポーツ医学会・日本アスレティックトレーニング学会共同声明」が完成しました。
増島篤, 奥脇透, 広瀬統一, 真鍋知宏, 半谷美夏, 砂川憲彦, 細川由梨, 中山晴雄, 武冨修治, 笠原政志, 眞下苑子. スポーツ外傷・障害調査に関する提言書:日本臨床スポーツ医学会・日本アスレティックトレーニング学会共同声明.
本文は両学会のホームページに先行公開されています。
Pediatric Emergency Careに新しい論文が掲載されました。
Cools KS, Crowder M, Kristen KL, Thomas LC, Hosokawa Y, Casa DJ, Gasim A, Lee S, Schade WT. Sudden Death in High School Athletes A Case Series Examining the Influence of Sickle Cell Trait. Pediatric Emergency Care. 2022;38(2):e497-e500. doi: 10.1097/PEC.0000000000002632.
本論文では、横紋筋融解症で亡くなった3名の鎌状赤血球形質をもつアスリートに関する症例報告をまとめています。日本国内では発生頻度の極めて少ない疾患ですが、北米のスポーツ関連突然死データをみると心疾患・労作性熱射病・頭頚部外傷の次に発生件数の多い疾患です。
日本アスレティックトレーニング学会誌に新しい論文が掲載されました。
細川由梨. 科学的根拠に基づいた提言書ができるまで.日本アスレティックトレーニング学会学術誌.Japanese Journal of Athletic Training. 2021;7(1):17-21.
「アスレティックトレーニング分野における学術的基礎」という特集の一つとして、海外ではポジションステイトメントやコンセンサスステイトメントなどとよばれる提言書ができるまでの過程について解説させて頂きました。今後は日本においてもこのような手順を踏まえたガイドラインが増えることで、専門家の知見やエビデンスに基づいた提言が現場に届きやすくなることを願っています。
https://doi.org/10.24692/jsatj.7.1_17
泉 秀幸, 笹木 正悟, 細川由梨.日本における「アスレティックトレーナー」と「トレーナー」は同じなのか?実態調査を用いた属性と業務比較. Japanese Journal of Athletic Training. 2021. 2021;7(1):127-134.
こちらの論文ではアスレティックトレーニング専門職の「名称」について、検討しています。名称の統合や差別化は職域のアイデンティティ、そして社会からどうみられたいかに直結するトピックであるため、まずは現状を把握することを目的に横断調査結果を解析しました。
日本臨床スポーツ医学会誌に新しい論文が掲載されました。
Murata Y, Otomo M, Uchida R, Hosokawa Y, Torii S. 柔道部活動は安全になったか?-頭頚部外傷での死亡・障害事故に着目して-. Japanese Journal of Clinical Sports Medicine. 2021;29(3):430-437.
全日本柔道連盟は柔道事故の中でも特に重症事故が集中していた頭頚部外傷の防止を目的に「柔道の安全指導第三版」を2011年に発行しました。同時期には 公認指導者資格制度の講習会においても頭頚部外傷に関する教育を開始され、頭頚部外傷の予防に向けた取り組みを積極的に行ってきました。本論文ではこの取り組みの前後(2003-2010年 vs. 2011-2018年)で頭部・頚部外傷による死亡・障害事故の発生率に変化があったかについて検討しています。
結果として、頭部外傷の予防策は2011年以降に有効であったと示唆されましたが、 頚部外傷の発生率は変化が確認されなかったことから頚部外傷予防を意識したより具体的な対策・介入が必要であることが示されました。
British Journal of Sports Medicine に新しい論文が掲載されました。
Hosokawa Y, Adami PE, Stephenson B, Blauwet C, Bermon S, Webborn N, Racinais S, Derman W, Goosey-Tolfrey V. Prehospital Management of Exertional Heat Stroke at Sports Competitions for Paralympic Athletes. British Journal of Sports Medicine.2021. Online First. doi: 10.1136/bjsports-2021-104786
この論文では初めてパラアスリートにおける労作性熱射病のプレホスピタルケアに関する留意点をまとめています。Cool First Transport Second の基本理念は変わりませんが、自律神経反射の恐れや搬送(移動)手段の注意、低体温症リスクの恐れなどの点を考慮しながら、最も安全に冷却する方法を検討する必要があるという点に注意する必要があります。
https://bjsm.bmj.com/content/early/2021/10/06/bjsports-2021-104786