Blog Update: 東京マラソン ボランティア活動記録

初めまして。今回のブログを担当する学部新4年の口出です。3月3日に開催された東京マラソンに救護ボランティアとして参加させていただきました。スポーツイベントに運営として参加することも救護活動に従事することも初めてだったので大変勉強になりました。

私は昨年、ランナーとしてマラソン大会に参加しマラソン大会で救護所が果たす重要な役割を体感しました。マラソン大会では数㎞おきに救護所が設置され、それとは別に救急車が手配されていたり、バイクや自転車などで巡回する方がいたりと傷病者にすぐに対応できるような環境が整えられています。マラソン大会での負傷と聞くと熱中症や足首などの捻挫、擦り傷、切り傷を想像しますが、最も防がなければならない緊急事態は心停止です。心停止の方を救護する際に一番大切なことはできるだけ早く発見し心肺蘇生を開始することです。今回実際に救護する立場に就いた際、倒れている人をすぐに見つけできるだけ早く救護が開始できるよう気を配っていました。

大会当日天候は良く、気温も高く、恵まれた天気の中で開催されました。フィニッシュしたランナーが自身の荷物を受け取りに向かうまでの間に体調が悪くなった人、足が攣って歩けなくなった人を救護することが私の役割でした。人が集中した時間帯もあり、倒れている人を見つけられていないのではないかと不安になる時間もありましたが幸い私のエリアで救急車が必要となるようなランナーはいませんでした。

午前中にフィニッシュしたランナーは足取りも軽く、受け取り場所に向かう際でも走っている方もいましたが、午後になると足取りが重くなる方が多く、ゆっくり歩くことが精一杯という方や足を攣って御自身で伸ばしながら歩いている方も見受けられました。

実際、私は2名、足を攣って歩けなくなった方を車椅子で搬送しました。ある傷病者の方は足が攣り歩けなくなったことに加え寒さで震えておられました。ちょうど救護所と私のようなボランティアがいる所の間で負傷されており、発見が遅くなったことに加えフィニッシュ地点近くはビルが多く風も強いため歩けなくなっている間に寒くなってきたのでしょうか。実際の理由は分かりませんが震えている傷病者の方を押しながらもう少し早く見つけていれば震えるほどの寒さを感じることもなかったのではないかと思い申し訳なく感じていました。

今回救護活動に参加し、メガイベントを開催するまでの準備にもスタッフの方はかなりの労力を割き、当日は万が一の事態に備え準備されている姿を目にしました。次回マラソン大会に出場する際はその方達に感謝しながら走ろうと感じました。

B3 口出佳汰

Blog Update: 7th IOC World Conference on Prevention of Injury and Illness in Sport

こんにちは、修士課程2年の田島です。

今回は、2024/2/29-3/2に開催された7th IOC World Conference on Prevention of Injury and Illness in Sportに参加してまいりました。

本学会は3年に1回開催される学会で、世界中の研究者が集結し、講演や研究発表を行います。

セッションは、下記7つから構成され、基本的に#1-4はレクチャー、#5-7は研究発表となります。

1. Unopposed keynote lectures

2. Head-to-head debates

3. Symposia

4. Workshops

5. Oral Abstract presentations

6. Moderated E-Posters

7. E-Posters (Visual Abstracts)

私は今回初参加・発表となり、1日目のModerated E-Postersにて発表を行いました。

写真は、これまで研究をご指導頂き、今回もご一緒させていただいた桐蔭横浜大学の大伴茉奈先生です。いつも大変お世話になっており、誠にありがとうございます。

発表では、日本の大学アスリートにおける知識や事前の教育経験、受傷時の報告の有無と性差の関係を報告させて頂きました。

ご質問やディスカッションをさせて頂いたものの、貴重な発表の機会において、十分に研究内容を伝え切れなかった悔しさも痛感し、次に繋げるための学びを得る事ができました。

本学会では、各トピックをリードされている先生方からお話を聞くことができた大変貴重な機会だったと感じております。

また、脳振盪に関する演題は毎セッション途切れなくあり、現在ホットなトピックである事を実感しました。

その中で自分に出来ること、研究のあり方など自問自答しながら、考えを深める事ができました。

2日目の夜には、Sports Celebration Nightというパーティーがあり、様々な交流を楽しみました。後半からは音楽が流れ、参加者の皆さんでダンスをされておりました。

そして、3日目のラストセッションであるHonesty Keynoteでは、次回の第8回カンファレンスがアナウンスされました。ぜひまた参加させて頂きたいですね。

クロージング後に、東海大学 笹木正悟先生、慶應義塾大学 東原綾子先生、大伴先生と記念撮影をさせていただきました。

モナコにて大変お世話になりました多くの先生方に深く感謝いたします。

追伸

帰りの飛行機では、イギリスでのトランジットがありましたので、ロンドン観光をしました!

往復2時間の移動、観光30分のまさしく弾丸観光ですが、体感は半日以上の詰まった濃い旅となりました。

同じヨーロッパでも、モナコ、ニース(フランス)、ロンドンではそれぞれ街行く人々や景色、文化、雰囲気が異なっており、今回3カ国巡る事ができ、研究活動としてだけでなく、私の人生にとっても思い出に残る大変良い機会となりました。

誠にありがとうございました。

M2 田島千紘

汗のやくわり

新潟大学LEEP(Laboratory for Exercise and Environmental Physiology)の天野達郎准教授と共に、「汗のやくわり」に関するアニメーションを作成しました。デザインは前回の「からだと水分」と同じくイノウデザインさんに依頼致しました。

専門的な内容もありますが、大人もお子さんと一緒に視聴して頂き、日常的な身体運動の重要性について理解を深めて頂けると幸いです。

New Publication: BMJ Open Sport & Exercise Medicine

BMJ Open Sport & Exercise Medicineに新しい論文が掲載されました。

Hosokawa Y, Akama T. Navigating Implementation Barriers: A Holistic Approach to Improving Exertional Heat Stroke Management. BMJ Open Sport & Exercise Medicine.2024. 10: e001861. doi: 10.1136/ bmjsem-2023-001861  

本論文では東京オリンピックパラリンピック大会で労作性熱射病のプレホスピタル対応について学んだメディカルボランティアが、その後大会で学んだ知識や技術を実践しているかについて五輪が開催された翌年まで追跡アンケート調査を実施しました。競技会での経験やその際に実施された研修はメディカルボランティアの労作性熱射病のプレホスピタル対応に対する考えや知識に良い影響を与えたことが確認された一方で、コストや人的サポートなどの観点から正しいプレホスピタル対応を実施したくてもできないという実態も存在することが明らかとなりました。

https://bmjopensem.bmj.com/content/10/1/e001861

Blog Update: 第13回 早稲田大学・札幌医科大学スポーツ医科学研究会

こんにちは、学部4年の淺沼です。

今回は、早稲田大学・札幌医科大学スポーツ医科学研究会に参加してまいりました。コロナウイルスの影響もあり4年ぶりの開催となりました。本研究に参加できましたこと、大変嬉しく思います。また、本研究会の開催に際しまして、ご尽力くださいました札幌医科大学の皆様を始めとする全ての方にこの場を借りて御礼申し上げます。

さて、今回の研究会は参加者が過去最多ということもあり、かなり盛り上がった様子を見せておりました!

第一部のポスターセッションでは、全16のポスター発表がフリーコミュニケーション形式にて行われました。SPOからは修士2年の田島さんが修士論文の研究結果をご報告されました。

私自身の馴染みのあるスポーツ関連の外傷・障害調査などを始め、幅広いスポーツ医科学領域の研究の発表がされており、大変勉強になるポスターセッションでした。

第二部の公開公演では、「スポーツ医科学の国際化」をテーマに、北海道大学大学院保健科学研究科准教授 寒川美奈先生、スタンフォード大学スポーツ医局associate director 山田知生先生、早稲田大学スポーツ科学学術院名誉教授 福林徹先生にご講演をいただきました。スポーツ医科学の国際化が進んでいく中、その最前線を走っている皆様のお話を聞くことができた大変貴重な機会だったと感じております。また、これからのスポーツ医科学の発展を考える上で重要になるお話もあり、大変勉強になりました。

有意義な一日でした。来年も参加できるよう、春からの研究活動に励んで参ります!

学部4年 淺沼富美

2023年度修士論文発表コンテスト

昨日、東伏見キャンパスで「2023年度修士論文発表コンテスト」が開催されました。本コンテストには、研究科の各研究室から代表して1名が修士課程の研究について発表します。

Safety and Performance Optimization Laboratory(細川研究室)からは田島さんが「スポーツ関連脳振盪受傷後における臨床的回復の遷延要因」を発表し、コンテストでは1位に表彰されました。

学部生の頃からスポーツ関連脳震盪に興味があり、コツコツと研究を重ねてきた努力の賜物だと思います。田島さん、おめでとうございます!

New Publication: スポーツ理学療法学

スポーツ療法学に新しい論文が掲載されました。

今花夏, 永野康治, 細川 由梨, 大山 高, 鈴川 仁人. 女性スポーツ経験者におけるスポーツの早期専門化と外傷・障害リスクとの関連性について. スポーツ理学療法学. 2024. 2(1):22-31.

本研究ではスポーツ経験がある女子大学生を対象にこれまでのスポーツ競技歴を調査し、スポーツ専門化度や活動日数と既往歴の関連性を検討しました。海外の先行研究と比較すると、本邦では小学校年代から年間を通してスポーツ活動が多く、専門化度が高いほど外傷・障害リスクが高くなることが示唆されました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspt/2/1/2_22/_article/-char/ja

Blog Update: 308研究室(鳥居・細川)合同卒業論文発表会

こんにちは。細川です。

2021年度(SPOの1期生の卒業年度)から恒例となっている「308研究室(鳥居・細川)合同卒業論文発表会」が24日に開催されました。

鳥居研究室からは4名、細川研究室(SPO)からは7名の4年生が卒業研究を発表してくれました。今年の4年生の研究題目はTHESISのページから確認ができます。

去年の春からそれぞれ頑張って取り組んできた研究内容を、スーツを着て大教室で発表する4年生の姿はとても頼もしかったです。(みんな2年前と比べると、発表もとても上手になったなぁ、と感心しました。)

指導教員が途中産休・育休で抜けた中、最後までよく頑張ってくれました。指導教員不在中、指導してくださった筒井俊春先生、そして4年生の相談にいつも乗ってくれていたM2の田島千紘さんには改めて感謝申し上げます。

発表会終了後には、現在研究計画を練っている3年生と一緒に集合写真を撮りました📸 

皆さん、お疲れ様でした!

細川由梨

MESGO

1月16日に細川准教授がMESGOの主催するセミナーで講師を務めました。当日はスポーツマネジメントに関わる方々と一緒に、気候変動の中でも特に人体や社会活動への影響が懸念されている酷暑がスポーツイベントに与えうる影響についてディスカッションしました。

学部卒業研究

今年は7件の学部卒業論文が投稿されました。卒業研究発表会は1月24日の予定です。

西川光之助. 野球におけるポジションと外傷との関連性(Baseball Position and its Relationship with Acute and Chronic Injuries). 2023.

武石杏香. 大学生のメンタルヘルスと運動習慣に関する調査(A Survey on College Students' Exercise Habits and Mental Health). 2023.

小林和音. 大学アメリカンフットボールにおける外傷障害調査:脳振盪受傷後の外傷・障害発生リスクについて(Injury Surveillance in Collegiate Football: Is There an Increased Risk After Sports-Related Concussion?). 2023.

幸田彩里. 大学生ゴルファーにおける身体的特徴及び体力要素とゴルフパフォーマンスの関連性について(Analysis of Association Between Physical Characteristics, Physical Strength Elements, and Gold Performance in College Golfers). 2023.

呉孟夫. 大学生のボディイメージと実際の身体特性、そして健康・食事・運動に対する知識と意識および行動調査(Survey on College Students' Body Image, Physical Characteristics, and Awareness, Behavior, and Knowledge Regarding Health, Diet, and Exercise). 2023.

黒瀬健斗. 22歳以下のブレイクダンサーにおける外傷・障害の発生状況及びその要因(Acute and Chronic Injuries and Their Risk Factors Among Break Dancers Under 22 Years Old). 2023.

淺沼富美. 大学バスケットボールチームにおける熱中症対策・対応の実態調査(Survey of Prevention and Treatment of Exertional Heat Illness in Collegiate Basketball Teams). 2023.