Media Update: アスリートの安全とパフォーマンスを最適化する「SAFEプロジェクト」

「 WASEDA ONLINE」に今年の夏実施したSAFE(Sugadaira AED for Everyone)の取り組みについて取り上げて頂きました。

プロジェクト期間中に実施したアンケートでは、回答者の68.3%はSAFEプロジェクトがなければグラウンドにAEDを持参することができなかったことが明らかになりました。また、一次救命処置講習への参加率は医療関連資格保有者では100%であったものの、それ以外の大人の中では約半数(55.5%)に留まったことから、チームメディカルスタッフのいない部に向けた重点的な人的および物的リソースの必要性が改めて確認されました。

https://yab.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/sports/20221017.php

New Publication: Journal of Science and Medicine in Sport

Journal of Science and Medicine in Sportに新しい論文が掲載されました。

Suzuki-Yamanaka M, Ayusawa M, Hosokawa Y, Hirose N, Kanekoka K. Epidemiology of sudden cardiac death and sudden cardiac arrest with resultant disability during high school organized sport in Japan. Journal of Science and Medicine in Sport. Online First. 2022.

本研究では日本の高等学校運動部活動中に発生した急性心停止による死亡または後遺症を伴う重症例の疫学調査結果をまとめています。海外の報告とは異なり、日本においては(1)男性、(2)野球選手、(3)1年生において顕著にリスクが高いことが明らかとなりました。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1440244022001839?dgcid=coauthor
※9月22日までオープンアクセス

SAFE PROJECT 2022

今年の夏、SPOではSAFE (Sugadaira AED for Everyone) プロジェクトに参画し、ラグビーをはじめとする学生スポーツの合宿拠点として有名な菅平高原の全てのグラウンドに自動体外式除細動器(AED)を配備します。

SAFEは日本ラグビーフットボール協会安全対策委員会の支援の下、帝京大学スポーツ医科学センターの鶴健一朗、国士舘大学大学院救急システム研究科の中陳慎一郎、国立スポーツ科学センターの大伴茉奈、早稲田大学スポーツ科学学術院の細川由梨で運営しているAED普及プロジェクトです。

SAFEの主なステイクホルダー:
・日本ラグビーフットボール協会安全対策委員会
・セコム株式会社
・菅平グラウンド部会
・菅平高原観光協会
・ラグビーを愛する指導者・保護者・選手
・選手の安全安心をサポートするチーム/メディカルスタッフ

本プロジェクトをきっかけに、スポーツフィールドにおける安全・安心の意識が高まるだけでなく、合宿後、普段の活動場所に戻った際にもAEDへのアクセスや緊急時対応プランについて改めて見直すなどの、スポーツをより安全にするための具体的なアクションに繋がることを期待しています。

詳しくは、PROJECTS & RESOURCES ページの「SAFE PROJECT 2022」をご覧ください。

New Publication: 月刊スポーツメディスン

月刊スポーツメディスンに新しい記事(インタビュー)が掲載されました。

細川由梨. 特集 スポーツ外傷・障害および疾病調査1. データを集めて防げる事故を防ぐ. 月刊スポーツメディスン. 2022. 34 (6): 2-6.

この記事では、先日日本臨床スポーツ医学会と日本アスレティックトレーニング学会から発表された共同声明の内容を踏まえ、現場でなぜ今一度外傷・障害データを集める意義があるのかについて述べています。

https://www.fujisan.co.jp/product/1281680338/new/

New Publication: 臨床スポーツ医学

月刊誌 臨床スポーツ医学に新しい論文が掲載されました。

細川由梨. アンケート調査実施時の留意点と評価方法.臨床スポーツ医学. 文光堂. 2022.

本記事ではアンケート調査を実施する上での留意点について、混合研究の視点についても触れながらまとめました。この記事が掲載されている特集では、その他のスポーツ医科学に関連する基本的な研究方法についても言及されているため、学部生の卒業論文指導などにお薦めです。

https://www.bunkodo.co.jp/magazine/WC0V5W6BOG.html

New Publication: 日本アスレティックトレーニング学会誌

日本アスレティックトレーニング学会誌に新しい論文が掲載されました。

細川由梨, 大伴茉奈, 熊崎昌, 田島千紘, 猪俣巴, 勝俣凜香, 東海林理紗, 巻渕泰輝, 中山晴雄.日本の大学スポーツ競技団体が一般公開しているスポーツ関連脳振盪に関する情報発信の内容.日本アスレティックトレーニング学会誌. 2022;7(2):257-265.

本論文では国内におけるスポーツ関連脳振盪に関する情報発信内容について競技団体別に検討することで、スポーツ関連脳振盪にまつわるガイドラインや教育がどの程度普及・浸透しているのかを調べました。日本は欧米と比べるとまだまだスポーツ関連脳振盪に関する情報発信が少ない現状にありますが、同様の調査を今後も定期的に実施することで、日本のスポーツ界がスポーツ関連脳振盪にどのように向き合っていくのかを定量化することができると考えます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/7/2/7_257/_article/-char/ja/