日本臨床スポーツ医学会誌に新しい論文が掲載されました。
田島 千紘, 大伴 茉奈, 鳥居 俊, 広瀬 統一, 細川 由梨. 遷延性脳振盪様症状におけるスポーツ関連脳振盪受傷前後の環境と行動の特徴. 日本臨床スポーツ医学会誌. 2025; 33(2): 299-323.
本研究はSPO1期生の田島千紘さんの修士課程における研究成果の一部です。当研究ではスポーツ関連脳振盪(以下SRC)の既往歴がある大学アスリートを対象に、遷延性脳振盪様症状(以下PPCS)の特徴やリスク要因を明らかにすることを目的に横断的なアンケート調査及び半構造化インタビュー調査を行いました。PPCS群は女性(χ2[1]=5.47,p=0.02) ,精神疾患既往のある者(p=0.02),競技経験年数が短い者に多く(PPCS群,中央値7.0;非PPCS群,中央値12.0;U=1473.0,p=0.001)、半構造化インタビュー調査ではPPCS群は非PPCS群と比較して,SRCの受傷経験をきっかけにSRCに対する危機意識が高く,早期の報告に価値を感じ,よりリアルなSRC教育を求める傾向がありました。